同窓会について

会長挨拶

お神輿はかつぐのに軽い方がよいとある政治家が言ったとか。なるほど!その軽さをかわれて、フランス文学科会長にかつがれて、十数年たった。先人やたくさんの同窓生の無償の奉仕活動に支えられて、ここまでたどりつけたお礼を、まずは不十分ながら申し上げたい。

無償といえば、昨今、L’essentiel est invisible.とはほど遠い、目に見えて役立つものを尊ぶ効率主義にむしばまれている世の中、ここで絶滅の危機に瀕していると思っていた種が存在する。いわゆる無償の行為に価値をみいだし、精をだすフランス文学科卒業生(ゲストも!)である。月に一度、ただフランス語を読むためにだけ母校つどい来る方々である。

この月一回のフランス語講座で私も精をだす。いまどき得難いpolitesseを身につけた受講生をまえにすると、しみじみ幸せを感じる。フランス語の講読が終わるとお茶を飲み、あれこれと雑談をして帰る。 Quel est votre passe-temps?といえば趣味を問うことになるが、これほど上質な時間の過し方はめったにない。若き日に学んだフランス語が、その道具として、年月を重ねた精神を浄化し、高尚な働きをしてくれる。言語学習の得がたい特徴であるその耐久力には感心するばかりである。私が下働きをすることで得られる幸せがそこにある。